車の錆は塗装にどんな影響がある?補修は必要?

  1. 車修理

車は鉄で構成されていることから、古くなれば他の鉄製品同様に錆(サビ)が発生することがあります。
新車やまだ年数が浅い車は塗装がしっかりなされており、錆一つないピカピカの状態が保たれていますが、傷などから錆が発生する可能性もあります。
ここでは、もしもマイカーに錆が見つかった時にはどうすればいいかを解説します。
また、錆が車の塗装に与える影響や、補修の必要性についても紹介しています。

車のボディに錆が発生する原因

車のボディは、鉄や様々な金属で構成されていますが、金属を腐らせ錆を発生させる要因は酸素と水です。
ここでは詳しい錆のメカニズムは割愛しますが、車体に錆を発生させる原因は以下の通りです。

経年劣化

車 錆
車には簡単に錆を発生させないためにも塗装がなされていて、下塗り、中塗り、上塗りと、複数回に渡り入念に塗り重ねられています。
塗装を行う一番の目的は車の美観のためですが、車の塗装には錆止機能も含まれていて、簡単には錆がつかないような仕組みとなっています。
しかし、しっかり施された塗装も毎日紫外線にさられることにより劣化が進み、徐々に艶も失われ色あせもしていきます。
気がつかないうちに車のボディには細かい傷がたくさんついて、そこからどんどん劣化が進み、何層にも塗られた塗装が侵食されて錆が発生します。

事故や飛び石などの接触

事故や飛び石などの飛来物、不注意などでボディが傷ついた時には塗装が剥げ、それが錆の発生につながります。
特に下地まで届くような深い傷がついてしまうと、1日も経たないうちに錆が出てしまうケースもあります。

塩害や融雪剤

車 海
ご存知の方も多いでしょうが、塩は錆を発生させやすい特徴をもっています。
海の近くにお住いの方で青空駐車をしていると、車に錆が発生しやすくなります。
また、降雪地帯にお住いの方も注意が必要で、雪国では頻繁に融雪剤が使用されています。
融雪剤の成分が塩化ナトリウムであることから、それが車体に触れると錆びつきの原因になります。

小さな錆を見逃さないためには日ごろの確認作業が大事

海の近くに住んでいるなら、できるだけ海風に触れない車庫の中に車を収納するなどして、塩害から守りましょう。
雪国に住んでいる場合は、融雪剤に車体を触れないように注意することでも、錆びつきを予防することができます。

その他にも、錆の原因になる小さな傷を確認することも、錆びつき予防につながります。
普段から車が汚れていると、傷や錆の原因になる要素を見逃すことになってしまうので、できるだけこまめに洗車を行い、その都度小さな傷や錆を確認するよう習慣づけることも大切です。

車の錆を見つけたら早めの対策を

車の錆を防ぐためには、錆の原因を早めに見つけることが重要です。
もし錆を発見したとしても、傷が小さければ大事に至らないで済ませることができます。
車体に傷がついたり塗装が剥げたりし、鋼板の下地が見えてしまう状態になると、錆はすぐに発生してしまいます。
塗装が剥げると車の美観を失うだけではなく、車体の強度にも大きな影響を及ぼします。

錆が発生しているということは、その部分が不安定な状態あることを意味していて、放置しておくと塗装の内部にどんどん錆が広まっていきます。
それほど長い時間をかけなくても錆の範囲は大きくなり、そうなると補修にかかる費用も高額になってしまいます。
傷や錆を早い段階で見つけられれば、車用品店やホームセンターなどで販売されているタッチペンなどの専用ツールを利用してセルフでメンテナンスすることも可能です。
しかし、錆の範囲が広がれば素人ではキレイに補修することが難しくなり、板金塗装修理店などのプロにお願いしても、かなりの修理費用がかかってしまいます。

車体の錆の補修はプロに任せよう

前項でタッチペンなどの専用ツールがあることを紹介しましたが、他にも錆落としやパーツクリーナーなどで細かい錆びつきや傷やヘコミをセルフで補修することが可能です。
しかし、どんなに細かい傷や錆びつきでも、セルフでの補修の仕上がりは完璧ではありません。
古い車で乗り潰して廃車にする場合や、見た目を気にしないという場合ならともかく、美観が気になるのであれば、車体の錆の補修は板金塗装修理店などのプロに任せることをおすすめします。

補修にかかる費用は、傷や錆びつきの範囲やお店によっても異なりますが、それほど範囲が広くなく深さもない場合であれば、プロに依頼しても数万円程度の修理費で済むケースが多いです。

まとめ

大きな事故を起こさなくても、経年劣化や飛来物などが原因で車のボディに錆が発生することは珍しくありません。
小さな錆でも放置しておくと徐々に範囲が広がって、気づいた時には自分の手では負えなくなり高額な修理費用が必要になる場合もあります。
また、知らないうちに目では確認できないほどの細かい傷がついていることも多く、そこから錆が発生することもあります。
錆を防止するためには、日ごろからこまめに洗車や傷などの確認作業を行いましょう。
錆の補修はセルフで行うこともできますが、どうしても仕上がりはプロと比べて劣ってしまいます。
したがって、大切なマイカーの錆の補修は板金塗装修理店などのプロに任せることをおすすめします。

関連記事

車の傷修理はコンパウンドで大丈夫?

車を長く運転していれば、たとえ交通事故を起こしていなくても、愛車には細かい傷がたくさんついてしまいます。小石や猫などの動物によるひっかき傷、洗車の際に目の粗いタイルで…

  • 136 view

車の凹み修理はどのような工程で行われる?

車のボディの凹みは、放置すると塗装面が剥げ錆びを発生させる原因となります。早めの修理が必要ですが、このような凹みを修理に出すと思いのほか高額な修理費用がかかるため、た…

  • 357 view

車のサイドミラーの修理期間や費用は?

車の両サイドにあるサイドミラーは、車体からはみ出ている分、傷が付きやすい部分です。狭い道のすれ違いでぶつかってしまい傷が付いたり、バイクがすり抜けていく時にぶつかり破…

  • 6896 view