車の内装は塗装できる?DIYの方法を紹介

  1. 板金塗装

古い車はボディの色を塗り変えすることにより、まるで新品のようにすることができますが、同じように車の内装も塗装を行うことでピカピカにすることができます。
それほど古い車でなくても、毎日乗っていれば飽きてきて、気分転換したいと考える方も少なくありません。

ここではあまりお金をかけなくてもできる、車の内装をDIYで塗装する方法を紹介しています。

車の内装の塗装をDIYで行う注意点

これまでDIYの経験が豊富な方だと、塗装経験も多く知識も豊富で、車の内装を塗装することもそれほど難しくは思わないでしょう。

しかし、DIYも塗装の経験もない方は、車の内装塗装に何が必要なのかも分からなくて、当然そのやり方を知る由もありません。
車の内装塗装を行うためには多くの道具が必要になりますが、下準備もとても重要です。
それを怠れば仕上がりが悪くなるだけではなく、作業後に塗装がすぐに剥げてしまうこともあります。
また、塗装を行う時には養生をする必要があり、それをしないと塗りたくない部分も色がついて落とすことができなくなってしまいます。

加えて、ダッシュボードやインテリアパネルやドアの内張りなどの内装材には、樹脂や合皮や本革などのいろいろな種類があって、その特性をきちんと認識して塗料を選択しなければいけません。
車体と違って、内装には複数の色の塗料が使用されているので、部分的に違う色で塗装する小技も必要となります。

さらに、内装の塗装を行う時には、あらかじめ取り外しをしなければいけない部材や部品があって、慎重に作業を行わなければ破損させてしまうこともあります。

車の内装塗装に必要な道具とは

車の内装の塗装に必要な道具は、カーショップやホームセンターなどですべて揃えることができます。
内装の部材などによって必要な道具は変わってきますが、ここでは内装塗装に使用される主なものを紹介します。

塗料

車の内装塗装に使用される塗料には、エナメル、水性アクリル、ラッカー塗料などがありますが、初心者におすすめなのがラッカー塗料です。
種類も豊富で塗りやすいことがその理由ですが、車内で作業をする場合は特に十分な換気を行い、常時マスクを着用することが必須となります。

マスキングテープ

マスキングテープとは、塗装箇所以外に塗料がつかないようにマスキングする養生材のひとつです。

耐水ペーパー

耐水ペーパーは、塗装面を滑らかに仕上げるために使用するヤスリのような道具です。
番手が大きくなるほど目が粗くなります。
番手は80番から100番、200番~1000番などがあります。

シリコンオフ

シリコンオフとは、塗装面の油分や汚れなどを取り去るために使用するスプレーです。
シリコンオフを利用することで、仕上がりに輝きを与えることができます。

プラサフ

プラサフとは、塗装下地とした使用する下塗り材です。
下地に塗料の付きをよくしてくれるメリットがあり、後で塗る塗料の色を均一化したり発色をよくしたりする効果もあります。

クリアスプレー

クリアスプレーとは、塗料を使った後の仕上げに利用するコーティング剤で、塗装面をピカピカにする効果もあります。

ボカシ剤

ボカシ剤とは、その名の通りに古い塗装面の境目をボカすために使用するスプレーです。
塗装面をピカピカにする効果もあります。

車の内装塗装のやり方

塗装をした部材を取り外せる場合は、専用のはがし用の工具を利用して、慎重に取り外してから車の外で丁寧に塗装をしてください。
十分に乾燥させて色移りがしなくなったら、元通りに取り付ければ作業は完了です。

この時に、費用をケチってマイナスドライバーなどで無理やり部材と取り外そうとすると、部品を破損させる可能性を高めてしまいます。
また、高級車ほど隠しネジが多用されているので、ネジなどの部品を損失しないように気をつけてください。

以下には、車の内装に多く使用されている取り外しができないプラスチック製パーツの塗装方法を紹介します。

養生を行う

まずは、マスキングテープなどを用いて養生を行いましょう。
この時には、できるだけ広範囲に養生するのがポイントです。

塗装部分を研磨する

耐水ペーパーを使用して、塗装部分の表面を研磨します。
耐水ペーパーの番手は、最初に300番、仕上げに1000番を使用すれば、表面を傷つける可能性を下げられるのでおすすめです。

シリコンオフで脱脂する

研磨が完了したら、シリコンオフを用いて脱脂を行います。
この作業を丁寧に行わないと、塗装の定着や悪くなり、後で塗装が浮いてしまいます。

プラサフを吹き付ける

次にプラサフを吹き付けます。
1回で厚塗りするのではなく、何度も重ね塗りすることがコツとなります。

塗装を行う

ここで、お好みの塗料を用いて塗装を行います。
厚塗りにならないように注意が必要ですが、スプレーの場合はたっぷり吹きかけることで仕上がりが良くなります。

クリアスプレーを吹き付ける

塗料をまんべんなく塗った後の2~5分以内に、クリアスプレーを吹き付けて光沢を出していきます。
3~5回を目安に塗り重ねてください。

ボカシ剤を吹き付ける

クリアスプレーの後1~2分以内に、ボカシ剤を吹き付けます。
表面を滑らかにして作業は完了です。

まとめ

車の内装塗装は、カーショップやホームセンターなどで市販されているお好みの塗料と、ここで紹介した必要な道具を揃えて手順通りに作業を行えば、DIYでもキレイに塗装することは可能です。
自分で作業をすることから、ディラーや専門店などの業者に依頼するよりも大幅に費用を抑えられるメリットがあります。

ただし、車の内装塗装をDIYで行うには、個人の手先の器用さや慣れが大きなポイントとなります。
塗装を行うのはかなり難しくて大変なことが、実際にやってみればよく理解できるでしょう。
したがって、まだ新しい大切な愛車などで「絶対に失敗したくない」という場合は、どうしても費用は高くなりますが、無理をしないでプロに任せることをおすすめします。

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