車の修理はディーラーと整備工場のどちらに依頼したらいい?

  1. 車修理

車の修理を行うときに、車を購入した自動車ディーラーで行ったほうがよいのか、それとも整備工場のほうがよいのか迷うことがありますよね。
どちらも自動車に関するメンテナンスが行える場所ですが、自動車ディーラーと整備工場では大きな違いがあります。
違いを知ることで、自分の車の修理を依頼すべきはどちらかが分かってきますよ。

自動車ディーラーとはどんなところ?

一般的に自動車ディーラーとは、自動車メーカーと直接契約をしている自動車販売店です。つまりメインとなるのは自動車の販売で、サービスの一環として修理や整備、メンテナンスといった依頼を受け付けています。

沢山のスタッフが勤務している

自動車ディーラーには主に店舗運営を担うフロントマン、顧客に車を売る販売スタッフ、自動車の整備やメンテナンスを行う整備スタッフが在籍しています。
このように沢山のスタッフが勤務しています。

またメーカーと直接契約をして販売を行うため、メーカーと顧客をつなぐ「顔」として、店舗内を整備し顧客が過ごしやすい環境が整った店舗づくりも行います。
無料で飲料が飲めるカフェのようなサービスを展開する店舗や、顧客を集めるためのフェアなども定期開催する店舗も多いです。

自社で販売する車に特化した知識や技術を有する

メーカーと直接契約をしている自動車ディーラーでは、取り扱う車種が限定されています。
その車に対しての知識やメンテナンス技術を、直接メーカーから仕入れられるメリットがあります。
最近では自動車もコンピューターで制御されている部分が多く、中には社外秘となっている技術もあります。
このような技術の情報が取り入れられるのは、メーカーと直接契約をするディーラーだからこそといえます。

メーカー純正のパーツを使用する

ディーラーで部品交換が必要な修理を行うときには、メーカーが指定する純正パーツを使用するのが一般的です。
修理する車に最も適した部品である純正パーツですが、その分どうしても割高になってしまいます。

特定の車に対する幅広い知識や技術が見込めるが専門性に欠ける

メーカーから直接整備方法などを仕入れられるディーラーの整備スタッフは、特定の車に対しての幅広い知識や技術は会得できます。
中には試験にパスしなければその車の整備には携われないといった教育システムにより、特定の車に関しては非常に深い知識を持つスタッフもいます。

一方で職人的な技術が必要な板金や塗装など、専門性の高い修理ができない場合もあります。
これらの専門性が高い修理をディーラーが受けると、下請けとして契約している整備工場に依頼し修理をしてもらうことになります。

整備工場はどんなところ?

街中に多く点在する整備工場は、チェーン展開しているお店や個人が経営するお店まで色々です。
メインとして仕事をこなしているのは整備スタッフで、お店によっては接客から見積もり、修理まで1人で担っている整備工場もあります。

少数で運営する店舗が多い

先ほども少し紹介しましたが、整備工場は少数のスタッフで運営する店舗が多い特徴を持っています。
事務方の奥さんと整備を担う旦那さんといった家族経営の整備工場も少なくありません。
メインが車の整備なので、販売員なども不要です。
またディーラーのように顧客サービスとして店舗環境を整えたり、フェアを開催したりすることも少ないため、余計なコストがかかりません。

専門性が高い知識や技術を習得する技術者がいる

車の整備には板金や塗装といった熟練した技術が必要な工程があります。
このような熟練の技を持つ整備士の多くは、整備工場で働いています。
板金や塗装という技術は、どのメーカーの車なのかは関係ない技術です。

そのため、その技術を売りにした商売が可能です。
できるだけ部品を交換せずに修理を行う整備工場も多くあります。
手間はかかりますが、部品代が不要になるため低コストで修理できるケースも多いのです。一つのメーカーにこだわらず幅広いメーカーの車の修理に対応してくれるという特徴もあります。

汎用部品を使い修理をしてくれる

部品交換が必要な修理の場合でも、メーカー純正品ではなく汎用部品で代用できることは多々あります。
一般的に純正部品よりも汎用部品のほうが手ごろな価格で購入できるため、修理費用が安くなることがあります。

また、純正品は時期がくると供給が止まることがありますが、整備工場の場合は汎用品に工夫を施して使えるようにし交換することがあります。
古い車を大切に乗り続けたいといった希望を持つ場合、その気持ちを汲んだ整備士が様々なアイディアを講じて修理するなど、純正品にこだわらない整備を行ってくれます。

車の修理をするならどちらがよいのか

 

車のどの部分を修理するのかによっても、ディーラーがよいか整備工場がよいかは変わってきます。
最近の車は電装部品も増え、メーカー独自の技術が使われているものもあるため、一概にどちらがよいといえなくなっている部分があります。

例えば、制御装置などに不具合が起こっている場合は、整備工場では手出しができないケースがあります。
また部品を取り外すことで盗難防止装置が作動するタイプの車だと、解除が行えるディーラーでしか整備できないのです。

ですが、このようなディーラーでなければならない修理以外であれば、ディーラーでも整備工場でも修理が可能です。
定価で購入する純正部品を使い、場合によっては整備工場に修理を依頼するディーラーに比べ、汎用部品を工夫して使用し、熟練した技術で直接修理を請け負う整備工場だと、価格面では整備工場のほうが割安となり、顧客満足度が高くなるケースがあります。
ディーラーでは手に負えない修理は整備工場に依頼し修理をしてもらっているケースもあります。
料金面や技術面などを考えると、ディーラーでなければならない修理以外は、整備工場で行ったほうがよいケースは多いのです。

まとめ

販売を主目的とするディーラーと、車の整備を主目的とする整備工場には様々な違いがあります。
メーカーが社外秘とするような最新の技術に関するトラブル以外であれば、整備工場での修理は比較的コストが低く高い技術力で対応してもらえるため満足度は高いでしょう。

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