車を見ていると、いつの間にか錆びている部分があることに気づくことも少なくないのではないでしょうか。
特に車の下回りは車の中でも錆びやすい場所です。
この記事では、車の下回りの錆について、その原因・修理の必要性・修理方法・予防法などを解説していきます。
目次
車の下回りの錆の原因は?放置するとどうなる?
車の下回りが錆びてしまう原因は何なのでしょうか。
また、車の下回りの錆を放置したら何か問題が起こるのでしょうか。
まず、この2点についてみていきましょう。
錆の原因
車は大部分が鉄でできていますが、下回りのように錆びやすい部分とボディのようにそうでない部分があります。
ボディも下回りの部分も素材は同じ鉄ですが、ボディ部分は塗装で守られているため、錆びにくいのです。
また、車の走行中、車の下回りは当然ながら地面に近い位置になりますが、それが錆びやすい原因のひとつでもあります。
地面には水たまりや雪などの水分が多く存在しているため、車の走行で地面の水分が巻き上げられて下回りに付着しやすく、それが車の下回りが錆びやすい原因になっています。
それから、冬場に道路の凍結防止のために撒かれる融雪剤も原因のひとつです。
融雪剤には、塩化カルシウムといった塩分が含まれており、凝固点を下げて凍りにくくする働きをしているのですが、この塩分が下回りに付着すると錆びやすくなります。
海のそばであれば、潮風に当たることも錆の原因になります。
錆を放置する危険性
錆を放置した場合に起こるリスクにはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、ボディカラーは外観の大事なもののひとつですが、ボディが錆びると印象が悪くなってしまいます。
それだけでなく、錆は鉄の強度にも影響を与えます。
錆を放置すると金属を腐食していき、最悪な場合は車体に穴が開いてしまうこともあるのです。
錆による腐食から、走行中にマフラーなどが落下するなどすると、大きな事故につながる可能性もあります。
車の下回りの錆は修理が必要なのか
車の下回りの錆を放置する危険性については前述の通りですが、修理は必要なのでしょうか。
修理するとしたらどのような修理が必要なのでしょうか。
次は、錆の修理の必要性と修理方法についてみていきましょう。
修理の必要性
車の下回りの錆は一度発生すると少しずつ広がっていき、前述のように車体に穴が開く事態になることも考えられます。
そのため、車の下回りに錆が発生すると車の寿命が短くなるともいわれています。
また、車の下回りに錆を放置すると、金属部品の不良で車検時の検査に引っかかる可能性があります。
腐食から車の破損・事故につながることを避けるためにも、錆を放置せずに修理する必要があるのです。
錆が進行してしまっている場合には、部品の交換が必要になることもあります。
修理方法の基本は錆落とし
すでに車の下回りに錆が付いている場合は、錆を防ぐよりもまず錆を除去することが必要です。
では、車の下回りの錆を除去するにはどうすれば良いのでしょう。
修理方法として一般的なのは、紙やすりを使って錆を削り落としていく方法です。
手を伸ばしにくいところは、ジャッキなどを使うと作業しやすくなります。
錆をしっかり落とした後、仕上げとして防錆塗料を塗ります。
これでその後の錆を防ぐことができます。
前述したように、車の塗装には錆などを防止する効果もあるのです。
錆の状態が軽ければ自分でも修理をおこなうことができますが、車の中でも手が届きにくい場所でもありますし、錆の状態がひどいときは自分では完璧に修理するのは困難です。
専門の修理業者に依頼するのが良いでしょう。
錆を予防するために事前にしっかり対策を
車の下回りは錆びやすい場所なので、事前にしっかりとした対策をしたほうが良いでしょう。
事前に対策しておけば、濡れた道路や融雪剤が撒かれた道路を走る際も安心できます。
雨や雪の多い地域に住んでいる場合は、特に事前の予防が大切です。
事前にできる予防法は主に以下の2つがあげられます。
車の下回りに錆止め剤を使う
錆止め剤を使うことで、車の下回りが錆びるのを防ぐことが可能です。
下回り全体に錆止めを使用すれば、一定期間は錆にくくなります。
車の下回りを塗装する
繰り返しになりますが、塗装は錆を予防する効果があります。
下回りの塗装の場合、ボディにおこなう塗装とは違い、防錆成分入りの塗料を塗って錆を防ぎます。
錆止め剤同様、下回り全体を塗装することで錆にくくなります。
錆止め剤を塗布する作業も塗装も、必要な道具を用意して自分でおこなうこともできますが、できればプロに依頼することをおすすめします。
車の下回りの作業は場所的にも困難な作業になりますので、錆の除去も錆止め剤の塗布や塗装も、対応してくれるプロの業者などに依頼することが基本だと考えておいたほうが良いでしょう。