車のドアのへこみ修理は自分でできる?方法や注意点を解説

  1. 車修理

不注意や運転ミスなどで大切な愛車のドアにへこみ傷を付けてしまった…。
そんな時、すぐにでも修理したいと考えますよね。
しかし、車の修理を専門業者にお願いすると費用がかかってしまうことから「自分で修理できたらいいのに」と思いませんか?
ここでは、車のドアのへこみを自分で行う方法、その際の注意点についてまとめていきます。

車のドアのへこみ…修理代はどれくらいかかる?

お金
車のドアのへこみを修理するには高額な費用がかかる、というイメージがありますが、実際は修理代にどれくらいかかるのでしょうか。
車のドアのへこみを修理することを「板金」と呼びますが、その費用はだいたい2万円くらいからです。
へこみが広範囲になればなるほど費用も高くなり、例えば10㎝四方サイズのへこみであれば、3万円程度が相場と考えておきましょう。
ただし、外国車や特殊な車両などでは修理費用が高くなる可能性もあります。
もし、車のドアのへこみ修理を自分で行う場合は、工具を揃えれば良いだけなので、安価に済ませることができます。

車のドアのへこみ修理を自分でする方法とは?

では、実際に車のドアのへこみ修理を自分でする方法をみていきましょう。
使用する道具別に手順をご紹介していきます。

裏側からハンマーで叩く

実際にプロの修理でも行われているのが、へこみの部分を裏側からハンマーで叩き形状を整えていくという方法です。
ハンマーは日曜大工などで使用する金属製のものではなく、樹脂製のもの(プラスチックハンマー)を使うようにしてください。
へこみの位置が裏側に手の届く場所であれば良いのですが、そうでない場合は内装部分を解体してスペースを確保する必要があります。
専用工具を用いれば不可能ではありませんが、内装を元に戻せなくなるトラブルが多発しています。したがって、知識のない方は、避けた方が無難です。

熱湯やドライヤーで温める

熱湯
へこみを叩く前に、熱湯で温めて柔らかくしておくと効果的でしょう。
熱湯によって樹脂が変形することで、押し出しやすくなるのです。
熱湯の代わりに、ドライヤーの熱を利用する方法もあります。
ドライヤーの熱をへこみの部分に吹きかけ、柔らかくしていき、裏側からハンマーで叩くことで修復するという手順です。
ただし、この方法はバンパーやエアロパーツ、ボンネット、フェンダーなど樹脂製のパーツに有効なため、金属製のドアのへこみに十分な効果が得られる保証はありません。

吸盤や冷却スプレーを使う

裏側から叩くことができない場合、へこみを熱してから吸盤を使って表側から引っ張り出すという方法もあります。
専門業者でも実際に行われているため、技術力があれば高い効果を得られる可能性も。
最近では、カー用品や通販サイトなどで車のへこみ修復専用の吸盤も販売されているため、利用してみても良いでしょう。
価格は2,000円前後です。

へこみの箇所に手が届かない時は、ドライヤーで温めてから冷却スプレーを吹きかける方法も有効です。熱した後に急激に冷やされると、金属は元の形状に戻ろうとするため、何度も繰り返して行うことでへこみが修復できる可能性があります。
この技術は「熱処理」として、金属材料の加工などに用いられています。

修理キットやパテ埋めを使う

市販の修理キットを用いて直す方法もあります。
このようなキットは板金に必要な工具がすべて揃っており、へこみ部分を表側から引っ張って修復することが可能です。
簡易的なものであれば1,000円程度の修理キットで問題ありませんが、大掛かりなへこみを直すとなると安価なキットでは対応ができない場合もあります。

もし、へこんだ箇所に傷が付いている場合は、塗装作業(板金塗装)も必要になります。
へこみを直した後に、傷の部分の汚れや油分を拭き取り、パテを塗布します。
パテが乾いたらやすりで表面を研磨し、下地、塗装の順に作業を行っていきます。

車のドアのへこみ修理をDIYで行う注意点について

ハンマーでへこみの部分を叩く時は、闇雲に作業を行うと、かえって凹凸が目立ってしまう恐れがあります。
また、熱湯やドライヤーの熱を利用する際は、高温によるパーツの変形や変色のリスクがあるということを覚えておいてください。
修理キットなどの工具を用いる場合も、部品の脱着作業を行う最中に電装ケーブルを傷つけてしまうことのないように注意しましょう。
最悪の場合、車の故障に繋がるため無理のない範囲で行ってください。

上記で紹介した方法は、表面的なへこみを直すのに有効ですが、内部の部品を修理することはできません。
へこみの程度が大きいケースでは、内部に何らかのダメージがあることも考えられるため、専門業者に相談することをお奨めします。
DIYにあまり過度な期待をせず、「狭い範囲のへこみ傷を少しマシにする」くらいの気持ちで挑むようにしましょう。

まとめ

車のドアのへこみ修理は自分で行うこともできますが、リスクがあることも忘れてはなりません。
かといってへこみを放置しておくことは、錆が発生し車の寿命を縮めてしまうでしょう。
愛車をキレイに修理するには、専門的な技術が必要です。
仕上がりや手間、工具を揃える費用などの観点から、自分で修理するのではなく、プロ(板金塗装の専門店)での修理が望ましいでしょう。

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